目標は栞。
目標がずれてもいいのでは?
僕はこんな時代ですが
実は紙の手帳も併用しています。
そこには、今年の1月のページに、わりと丁寧な字で
「今年の目標」が3つ並んでいます。
ひとつは、すでに達成しています。
ひとつは、もはや興味がなくなっているのでやりません。
あとひとつは、達成できそうな気はしています…が
ただし、書いた時に思い描いていたのとは
ずいぶん違う形になるだろうとおもいます。
1つ目は達成。2つ目は消滅。3つ目は変更
みたいな感じになっています。
これは、目標達成がうまくいかなかった、
というより、ずれていった、
という感じが近いです。
そしてそのずれ方は、
悪いものではないようにも思うのです。
ミッションは15分で書く。
僕はクライアントの方に、
ミッションを考えてもらうことがあります。
といっても大げさなものではなくて、
「自分の仕事は、
どんな人を相手にして、何を渡したいのか」、
という、そのくらいの問いです。
所要時間は十五分。
長くても三十分くらい。
一日かけて練り上げる、
みたいなことは絶対しません。
もっと時間をかけたほうがいいんじゃないか、
と思われることがあります。
気持ちはわかります。
大事なものほど、
丁寧に、じっくり、
というのが普通の感覚だと思いますから。
ただ、僕はミッションを
「これから新しく作るもの」
だとは思っていなくて、
「もうその人の中にあるもの」
だと思っているのです。
仕事をしている時点で、
その人は何かしらの方向を
持っているはずなんです。
だから、ゼロから組み立てるというより、
すでにあるものを、ひとまず外に出してみる、
それくらいの感覚です。
ちなみに、僕自身のミッションは、
「小さな組織、チームを
アップデートさせる人を育成する」
です。
もしかすると、他の人が見たら、
なんのことやらわからないかもしれません。
別にそれでいいんです。
理由は、もう少しあとでお話します。
第一志望に落ちた人の話
たとえば、
受験で第一志望に絶対受かるぞ、
と決めて勉強した人がいるとします。
残念ながら落ちて、
第二志望の学校に進みます。
まぁ、最初はやっぱり悔しいでしょうね。
でも通ってみると、
校舎が新しくて、思ったより居心地がいい。
友達もできて、
授業も意外と面白い。
半年経つ頃には、
「あれ、こっちで
よかったかもしれないな」
と、ふと思う瞬間が来たりします。
そのときになって、
たぶん初めて気づくんです。
自分の目標は
「第一志望に受かること」
じゃなくて、
「自分に合った場所で、
ちゃんと学生生活を送ること」
だったんだな、と。
最初に第一志望を目指したとき、
頭の中にはぼんやりとした絵があったはずなんです。
新しい校舎、笑っている自分、
なんとなく充実している空気。
この「なんとなく」のほうが、
本当は中身なんじゃないか、
と僕は思っているのです。
「第一志望合格」
というのは、逆にそのイメージを説明した
ひとまずのラベルみたいなものでしょう。
つまり「第一志望合格」は目標ではなく
「なんとなくのイメージ」が本当の目標なわけです。
言葉にするのは「思い出す」ため
目標とかミッションって、
言語化するものだと、
たいていの人が思っています。
僕もずっとそう思っていました。
でも、最近はちょっと違う気がしています。
言葉にできるのは、いつも一部だけです。
「小さな組織、チームを
アップデートさせる人を育成する」
と書いたところで、
僕の頭の中にあるイメージの全部が、
その文に入っているわけではありません。
むしろ、ほとんど入っていない。
じゃあなぜ書くのか、
という話なんですが、
たぶん、思い出すためだとおもうのです。
イメージは、ぼんやりしているぶん、忘れます。
日々の仕事に追われていると、
自分が何を大事にしていたのか、
わからなくなってしまう。
そのときに、
書いておいた一文を見る。
読み返すと、その奥にあった
「なんとなく」が、もう一度立ち上がってくるわけです。
だから、僕のミッションの
「小さな組織、チームを
アップデートさせる人を育成する」
を誰かが見て、読んだとて
実は僕のミッションはわからないんです。
だって、僕の本当のミッションは
その言葉を読んで、僕の頭に立ち上がってくる
イメージが本当のミッションだからです。
栞のようなものかも。
本ではなくて、栞。
ページを開き直すための、
小さな目印みたいな。
そう考えると、目標がずれていくのも、
別に悪い話ではないはず。
だって、もともと書いてある目標は
頭の中のイメージを思い出させるための
栞のような言葉でしかないからです。
だから、言葉からずれても
本来のイメージからはずれてないんです。
今日、3分だけ考えてみる
なので、今日、
もし3分だけ時間が取れるようなら
ひとつだけやってみてください。
抱えている仕事のうち
どれかひとつを思い浮かべて、
「これを通して、
要するに何をしたかったんだっけ」
と、自分に聞いてみてください。
うまく言葉にならなくてOKです。
いやむしろ、ならないほうが、たぶんいいです。
「うまく言えないけど、こういう感じ」
という、輪郭のぼやけた答えが出てきたら、
その感じ=イメージを覚えておく。
そのイメージを思い出させる言葉を
一応目標として書いておいて
いつでも、イメージを引き出せる栞にしてみてください。
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